静岡市美術館のルーシー・リー展に行ってきました。
電車に揺られとことこと。
スマホに夢中になっていたら終点に到着し、
気づいたときには折り返しになって来た道を戻っていました…
予定より1時間遅れで到着。
青や赤・緑・黄色・黒・白とさまざまな色の陶器が並んでいました。
ルーシー・リーは、茶や銅色もよく使っているためか
陶器を眺めていると、大仏や如来さまの姿が浮かんでしかたがなかったです。
形や雰囲気からも東洋的な感じがあります。
ガラスや陶器のボタンを制作していた時期もあるのですが、
大仏をモチーフにしたボタンが何個かあったので
やっぱり興味があったのだと思われます。
本当に美しくて、じっと見ていると器の内側の色彩の中に
吸い込まれそうになります。
精神性の高い作品を眺めていると、心がスーとしてとても気持ちがよいです。
陶器を通り越して、なにか別の世界を表現しているようにも見えました。
熟年期とされる1970年〜1990年は、歳のころでは68歳〜88歳(!)にあたります。
高齢になっても背筋もまっすぐに精力的につくられていていました。
晩年のコーナーは、釉薬の質感など技法的なことにもさらに磨きがかかり、
神々しいほどに美しい作品群でした。
ルーシー・リーといえばピンク色の陶器が有名ですが
76歳のときにつくったものが、本人が一番気に入ってるピンク色だそうです。
(チケットやチラシにも使われている写真の作品です!)
ピンクといっても少し紫みがかかっていて、
甘くならずモダンなデザインで本当に素敵です。
ご本人の写真や映像もあったのですが、
育ちが良くて品の良いおばあちゃまという印象でした。
口数は少めに微笑えみを浮かべ作品通りのひとでした。